「今回は地元で投げるんですが、松坂さんと投げ合うという要素が入ってきた時点で、凱旋登板という意識は消えました」。愛知県蒲郡市出身の右腕にとって、８日は特別なマウンドとなる。
　昨年までは同僚として、右肩の不調に悩まされる怪物を見てきた。今は、中日に移籍して不死鳥のように復活する松坂の姿に力をもらっている。
　夢にまで見た直接対決に「僕らにとって松坂さんは憧れの存在ですから（今回の対戦は）特別ですよ。勝負ですけど楽しみながらやりたいですね。
自分が成長した姿を見せられるようにしたいです」と腕を撫す。
　松坂が在籍していた２０１７年の春、ＷＢＣ日本代表に選出された千賀は、松坂から国際大会での戦い方や心構えをレクチャーされた。
かつてＷＢＣで２大会連続ＭＶＰに輝いた日本の元エースからもらった金言は、今でも宝物だ。
　その一方で松坂の打棒にも強い警戒感を示す。今回はセ・リーグ本拠地での一戦で投手が打席に立つ。
「打たれないようにしないといけない。そして（松坂さんから）打たないといけない。そこは勝負ですから」。松坂の非凡な打撃センスを認めつつ、怪物のお株を奪う打撃で“師弟対決”を盛り上げるつもりだ。
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